トラルカサウルス:ティラノサウルスの遠い親戚、新発見の肉食恐竜!
ティラノサウルス類の繁栄
ティラノサウルス類は白亜紀の地球の半分近くを支配しており、多様な種類が存在していたことは明白である。その中で新種のティラノ類、トラルカサウルスが発見されたのは大きな驚きである。
トラルカサウルスの特徴
「トラルカサウルス」の名前はパタゴニアの先住民族、マプチェの言葉で「雷の爬虫類」という意味。正式には「トラルカサウルス・クイ」と名付けられ、これは「エルクイの雷の爬虫類」を意味している。アルゼンチン中部、リオネグロのエルクイ地域での発見は、主に頭蓋骨の一部といくつかの他の骨片からなる。体長は約4メートルとされ、その小柄な体格は他のティラノ類に比べても特筆される点である。
遠縁の関係
トラルカサウルスはティラノ類ではあるが、その系統は遠い。実際、白亜紀の南半球を支配していた「アベリサウルス」との関連が指摘されている。
体型と生態
首が短く、二足歩行型の恐竜であったことは確実。しかし、ティラノのような重厚な体格とは異なり、トラルカサウルスの四肢の骨は軽量で、内部が空洞化していたことが特徴。このことから、トラルカサウルスは小型の恐竜に近い生活様式を持っていたと考えられる。発見地点付近には草食恐竜のイグアノドンの化石もあり、トラルカサウルスがこれを捕食していた可能性が高いとされる。
化石の価値
新種の確定や、これ以上の化石の発見は確率が低い。しかし、新種としての発見自体が恐竜研究にとっては大きな前進であり、これはすでに幸運な出来事と言えるだろう。