白亜紀!中生代最後の時代、隕石で恐竜が絶滅した!
恐竜時代の最後の時代、三畳紀、ジュラ紀、白亜紀の三つの時代の、誰もが知る時代、
「白亜紀」について書き上げていく。
中生代最後の時代
白亜紀は、約1億4500万年前~6600万年前の時代の事を指し示す。
時代の名前の由来は「はくあ」、つまり石灰岩の事である。
ジュラ紀と同じく、恐竜が繁栄期を極めていた時代であり、かの恐竜のスター、ティラノサウルスが君臨していた時代という認識が一般にも浸透している。更に終盤の隕石の衝突による、恐竜が絶滅した時代という認識も強い。有名な恐竜がジュラ紀同様、非常に多いのもこの時代の特徴。
恐竜が最も多様化した時代
ジュラ紀から続く恐竜のメインの時代と言えるが、恐竜の多様性はジュラ紀よりもずっと豊富なものだった。大陸ごとに恐竜の特徴がはっきりと分かれているという特徴があり、北米ではご存知ティラノサウルスを始め、トリケラトプスやハドロサウルス類などの鳥脚類が繁栄したが、南半球ではアベリサウルス類が台頭し、ジュラ紀に絶滅したとされていた、大型の竜脚類の一種「アラモサウルス」などの、ティタノサウルス類が主に生息していた。
北極付近でも恐竜の化石が見つかっており、最も知能の高い恐竜といわれる「トロオドン」。近年発見された新種のティラノ類「ナヌークサウルス」が生息していた。
個人的に、見た目が特徴的かつ、派手さすら覚える恐竜も多く発見されており、
ジュラ紀が恐竜類の巨大化と生息域の拡大がメインの時代だとしたら、白亜紀は恐竜類の多様化にひたすら焦点があてられた時代だと言える。そう言えるほどに、白亜紀はそれまでの恐竜の常識を覆すような、とても特徴的な恐竜が相次いで見つかっている。
「恐竜博2019」のメインを務めた「デイノケイルス」も、白亜紀末期のモンゴルに生息していた。
鉤爪の付いた3mにも及ぶ巨大な腕、隆起し背びれやコブがあったと推測される背骨、歯がなく鳥を思わせる細長い形をしたクチ、その腹部からは植物と魚のうろこが見つかり、雑食性だったという、あまりに奇妙な恐竜だった。
前期と後期とで、恐竜の様相が大きく異なり、前期は巨大な竜脚類とそれらを捕食する巨大肉食恐竜が世界中で繁栄を誇った。肉食恐竜に至っては、ティラノサウルス以上の大きさを誇る、それに比肩する種類のものが数多く生息していた。
巨大竜脚類を主たる獲物にしていたことは確実なようである。
だが、何らかの理由で巨大竜脚類が絶滅すると、その後を追う様に巨大肉食恐竜も姿を消してしまった。そして後期では代わるようにティラノサウルス類が繁栄を誇るようになる。
現代の動植物も現れだした
温暖かつ湿潤な環境で、食性は非常に豊富で、花をつける「被子植物」が現れたのも白亜紀である。
恐竜類のみならず、原始的な鳥類や、爬虫類、哺乳類といった後の新生代の基盤を作る生物も数多く生息していた。特に鳥類では、海にまで進出した種類までおり、このころには既に現生鳥類の祖先が出現していたということになる。
中生代は恐竜一辺倒ではない、人間の想像以上の多様性と豊かな生物群に彩られていたということである。イチジク、モクレンといった現代でも見られる植物もこの時代にほぼ形になった。
哺乳類は胎生を持つようになり、ここから有袋類が生まれることとなり、中には恐竜の幼体を捕食していた大型の種も存在した。
翼竜類は衰退し始め、小型の翼竜は鳥類との生存競争に負けたのか、大型の種類が目立つようになった。海洋では、日本にも生息していたとされるモササウルス類が繁栄し、生態系の頂点に立たされたらしく、サメ類や首長竜と死闘を繰り広げたとのこと。
隕石により2億年の歴史に幕が下りる
6600万年前に巨大隕石が衝突したことで、恐竜が絶滅に追い込まれた。
恐竜絶滅は複数の理由があるとされたが、直径10㎞の巨大隕石の激突による環境の激変が致命傷となったという結論に達した。
現在のメキシコに落ちた隕石は衝突の直後、数百メートルの高さの巨大津波や山火事を起こし、大量の硫黄も放出されたらしく、それが太陽光を遮り、地球全体規模の急激な寒冷化を招き、温暖で恵まれた環境に適応していた恐竜に致命的打撃を与えたという定説が確証づけられたという。
それによりわずかな哺乳類、爬虫類、両生類、鳥類が残され、後に哺乳類が台頭、新生代の幕開けとなったという。2億年の繁栄を一瞬にして終わらせたこの大事件は、起こらなければ「恐竜人間」の誕生を招いていたとも考えられている。
もう恐竜は化石でしか知ることができないが、彼らはまだまだ世界に眠っており、新発見にはいつも楽しませてもらっている。